皮膚科

皮膚病の原因は大きく分けて、菌の感染、寄生虫の感染、アレルギー、ホルモンの異常、ストレスによるものなど多様にわたります。
まず皮膚の検査を行い、一つ一つ病気の可能性を除外して、原因や体質に合わせた治療が必要になってきます。
すぐ治る症状もあれば、一生付き合っていく皮膚病もあります。
一緒にその子に合う治療法を探して、進めていきましょう。

皮膚科

主な症例について

猫の肛門嚢破裂

犬や猫は、肛門の両脇に一対の「肛門嚢」が開口しており、臭いのある分泌液がここに溜まっています。
通常、内容物は排便と同時に排出されます。
肛門周囲は常に便などに汚染されており、病気を起こしやすい環境下にあります。
この肛門嚢が何らかの原因で炎症を起こし肛門嚢炎になると導管が閉塞し、次第に化膿巣が肛門周囲に拡がっていきます。
肛門周囲には毛包、汗腺、皮脂腺などが分布するので、これらの組織の表面や深部に化膿巣ができると、潰瘍性の管が多数出来て膿汁を排出するようになります。
この状態を肛門周囲瘻孔と呼びます。

猫の肛門嚢破裂

お尻に違和感があると、犬はお尻を地面にこすりつけて、猫は自分で舐めて穴をあけてしまうことがあります。
病院やトリミングで定期的に肛門腺のチェックをして、破裂を未然に防いでいきましょう。

猫の好酸球性皮膚炎

好酸球性皮膚炎は猫の皮膚炎でもかなり稀な疾患です。
自己免疫疾患の一つであり、確定診断は病理診断となります。
好酸球性の皮膚炎を起こす疾患としては、ノミや蚊などに対するアレルギーや食物アレルギー、アトピーなどがあります。
好酸球性皮膚炎の典型的な症状は掻痒感で、これによる過剰なグルーミングや自己掻爬によって細菌や真菌による二次感染が起きます。

猫の好酸球性皮膚炎
猫の好酸球性皮膚炎

治療方法

治療はそれぞれの原因に対する治療を行い、その原因によってはステロイドや免疫抑制剤を使用して、治療を行います。
抗菌薬や抗真菌薬で治らない場合に考えれるよう、鑑別診断を考える際には初めから念頭に入れておきます。

犬の難治性膿皮症

近年、耐性菌の出現が多くなり膿皮症の治療が難しくなりつつあります。
治らないため培養検査に出したり、原因菌とその菌に効果のある抗生剤を選ばなければなりません。
菌によっては、シャンプーを週2~3回しっかりしてもらって、治るのに時間と手間がかかることが多いですが、改善のためにご家族で協力し合っていただくことが大切です。
皮膚病を繰り返し起こす子や皮膚病がなかなか治らない子には何か素因(アレルギーや、アトピー、内分泌疾患などの基礎疾患)が関わっている可能性があります。
皮膚は全身の体の状態の表れでもあるので、じっくり治していかなければならないことも多いです。
また、アトピー性皮膚炎が素因としてあります。
アトピーやアレルギーが関わっている皮膚炎では、完治が難しいので皮膚の良い状態を維持できるように、ご自宅でのケアをしっかり行っていくことが必要です。

犬の難治性膿皮症

治療方法

幼齢性のニキビダニ症で局所での発症あれば、自然治癒することに期待します。
抗菌(抗生剤投与)を行い、同時にシャンプー療法を開始します。
一週間たっても改善が見られない場合は、ニキビダニの注射も併用し、皮膚状態の改善を図ります。
皮膚の培養検査を行い、抗菌剤の服用が効果のあるものかどうかを検査します。
培養結果では、MRCNSが同定され耐性菌が出現する可能性があります。

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